今市にある真言宗の寺。
831(天長8)年に、弘法大師が真言開宗のためこの地を訪れ、観音平(現稲荷山)に開山したといわれる。1550(天文19)年に現在地に移った。旧柳井町内では最古の寺。
山門前の石垣は、現在地に移った頃に築かれたものといわれている。
楼門(山門)・仁王尊像
楼門(山門)は1724(享保9)年の建立。
楼門の左右に安置されている仁王尊像は1798(寛政10)年造立。
愛染明王坐像
山門を入って左手の愛染堂に鎮座している。江戸時代前期の作といわれている。真っ赤な体で手には弓を持っている。安産、良縁を願うとよいといわれている。
本堂
普慶寺の本尊として、市の文化財に指定されている「銅造千手観音菩薩立像」がある。寺伝によると鎌倉時代の1278(弘安元)年に大内弘貞が安置したとされている。この観音像は33年に一度御開帳される秘仏。
火伏愛宕地蔵尊
本堂の南正面に鎮座している。台座銘に明和五年(1768年)と記されている。
1891(明治24)年まで、両運橋北詰にあった。そのため、両運橋付近の自治会名は「愛宕」となっている。
韋駄天
盗難除け、火難除け、身体健全(特に足腰)に功徳があるといわれている。
雨月庵破笠の墓
雨月庵破笠(うげつあんはりゅう)は姫田川右岸にある荒神堂普門院住職の涼台和尚であり、柳井正風美濃派第2世宗匠であった。
墓は1790(寛政2)年に門弟によって建てられた。
粟島大明神
普慶寺の鎮守として1771(明和8)年に勧請したといわれている。
腰から下の疾患を守護する神として参詣者が多い。
毎年7月20日に大祭が行われる。