「開作の胡子」から間近に見える無人島。
島の先端に若山牧水の歌碑がある。
巨石に「からす島 かげりて黒き 磯のいはに 千鳥こそをれ こぎよれば見ゆ 大正十四年秋 牧水」と彫られている。
1925(大正14)年、牧水が夫人とともに、当地の歌人で歴史研究家、村上酒造当主の村上磐太郎(可卿)を訪れた時に詠んだ3首のうちの1首。
1944(昭和19)年、日本海軍が島周辺で演習訓練をした際のお礼に何かしたいと申し出たところ、村上磐太郎の希望で、烏島の東端の波打ち際の岩の上に建立したとのことである。
作家村上春樹がこの島を訪れたことは、『辺境・近境』(新潮社)に載っている。
柳井方面(開作の胡子) 阿月方面(往還の名残を示す石橋)