もとは「黒島海水浴場」と呼ばれていた。
1993(平成5)年に海浜公園として整備された。
前面に大畠瀬戸、北東側に琴石山が見渡せる景勝地で、海水浴シーズンだけでなく、年間を通じて訪れる客が多い。
国木田独歩の作品「欺かざるの記」の「明治27(1894)年9月1日」に、黒島の記述がある。
本日午前伊保の庄なる黑島に散歩せり。黑島とは名のみにて、今日は島に非ず、一小半島なり。されど會て島なりし事明かなり。松樹茂り、斷巖白砂の風景を兼ねて、夏日の游泳には最好の處なり。風景絶佳、面白き散歩なりき。歸りは小舟の便をかる。 ~国木田独歩「欺かざるの記」より~ |
● 黒島弁財天社
岩山の上にまつられている石造の小さい祠。
創建は天保以前と考えられている。
『伊保庄村地下図』には、黒島の浜沖に瀬石が4~5個描かれていて、弁財天は岩の島の上に描かれている。
● 黒島薬師堂
1891(明治24)年建立の薬師如来をまつるブロック囲いの堂。南陽42番札所となっている。
昔はここに石風呂があったが、戦時中にとり除かれた。
そばに「出雲一畑薬師」と刻名した薬師様がある。南陽36番札所となっている。
● 黒島胡子社
鯛を抱えた石像。
1893(明治26)年、海上安全と豊漁を祈って建立。
● 黒島大師堂
旧柳井南中学校の西側に浄土宗如意輪山浄念寺があった。
1871(明治4)年廃寺となり、地区集会所となっていたが、売却されることになり、その後現在地の洞穴に堂をつくったといわれている。
● 出征碑
1940(昭和15)年に建立された歌碑。
黒島大師堂のすぐそばに立つ。