岩政信比古(1790~1856年)を顕彰する碑。
JR山陽本線の北側にクスノキとクロガネモチの大木があり、碑はその木の下に建っていた。
1955(昭和30)年に岩政家の屋敷跡に建立された。
信比古は、新庄の長溝をつくった第4代庄屋次郎右衛門の子孫で、第9代の庄屋を務めた。16歳で本居宣長の高弟であった千家俊信の最初の門人となった。国学を修め、その著書は、1814(文化11)年の「出雲まうでの記」をはじめ20数種に及ぶ。また、歌道の達人でもあった。信比古の人柄と学問を慕って集まった門人は、玖珂郡、熊毛郡、大島郡、出雲地方、九州方面にわたり、200余人に及んだという。秋良敦之助、世良修蔵、月性なども名を連ねる。
2016(平成28)年度に屋敷跡の発掘調査が実施された。
屋敷跡は、現在新庄公民館の臨時駐車場となっている。