岩国竪ヶ浜往還は、岩国市錦見から平生町竪ヶ浜までの全長9里(約36km)の往還で、うち約16kmが柳井市内を通っています。

 玖珂で西国街道(山陽道)と分かれた往還は、祖生を経由し、伊陸地区に入ります。

 伊陸地区は、岩国領の重要な内陸穀倉地帯で、往還は米をはじめとする産物の輸送に重要な役割を果たしていました。

 標高200m近い大ノ口峠(馬皿峠)を越えると、柳北地区に入ります。急な下り坂は往還有数の難所として知られ、明治以後、勾配を緩くするため、道が何回も付け替えられています。

 落合橋から柳西橋まで、往還は柳井川に沿っており、馬皿土手と呼ばれています。享保期に柳井川が付け替えられ、それに伴い、往還も付け替えられています。

 市街地西部に位置する新庄・余田地区では、往還は田園地帯を通っています。

1 伊陸地区

2 柳北地区

3 柳井地区

4 新庄地区

5 余田地区

岩国竪ヶ浜往還(伊陸大ノ口)