上の堰または比丘尼堰(びくにぜき)ともいわれている。
大畠と神代の境を流れる石神川には、大久保のやまびこふれあいセンターのあたりに、上井手(うわいで・農業用水路)の取水口がある。この水は、上原の西端まで通っている。
昔の上原一帯は、水利が悪く急傾斜地であったため、耕作に大変な苦労があったという。
鎌倉時代、毎晩のように線香の火によって土地の高低を測る女僧がいた。これは、石神川の水を上原へ引くための測量で、こういった苦労の末、水が運ばれるようになったと伝えられている。
ここから少し下ったところ(県道151号バイパス入口)にもうひとつの堰があり、下の堰または下長溝と呼ばれている。この2つの水路により、上原の農業が発達して今日に至ったといわれている。
県道151号の改良により、堰も改修された。